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やさしく細かく知る “フランス革命と「身分」”①民衆の目覚め

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「フランス革命をわかりやすく理解する~難しいこと抜き!バージョンその1」でざっくりと「コトのはじまり」から「バスティーユへの襲撃」前夜までをお送りしました。

「バスティーユの襲撃」以降、革命は本格化し、事態はより複雑化していきます。なので、その前に・・。

「革命前夜」のおさらいをしつつ、「身分」、特に「民衆」に焦点を当て、ちょっと細かい動きを、やさしくくわしく雑談形式で見てくよ!

やさしく細かく知る “フランス革命と民衆”

____革命の話に入る前に「身分」「民衆」を細かく、ってどうして?

ジュリエット
ジュリエット
フランス革命のカギを握るのは「民衆」。「民衆」が身分を超えて、新しい社会を作っていった革命だから、ここをちょっとでも詳しくしていくと、より分かりやすくなるの。。
スザンヌ
スザンヌ
しかも、知っていると革命がよりドラマチックに見えるわ!
オリヴィア
オリヴィア
じゃあ、ちょっとここでおさらいしましょう。
前回(「フランス革命をわかりやすく理解する~難しいこと抜き!バージョンその1」)では、「三部会」で聖職者(第一身分)と、貴族(第二身分)が結託して、不公平な多数決をして平民(第三身分)に、無理やり税を負担させようとしていた。

それにもう我慢のならない平民たちが立ち上がって、第三身分だけの議会「国民議会」を発足。ズルするなら自分たちで議会作るぞ!っていう強気の行動に出たんだね。

第一身分、第二身分の重圧に苦しむ第三身分を描いた風刺画

 

__これ、なかなかすごい行動ですよね?

スザンヌ
スザンヌ
うん。ものすごいこと。「国民議会」の時点で、第三身分の人たちは第一身分、第二身分の人たちに、「国民議会」に合流するよう呼び掛けてもいたんだ。

__え!? めちゃくちゃ強気・・!そんなことして大丈夫だったの?

オリヴィア
オリヴィア
「国民議会」の制定を宣言したのは・・・「第三身分」の議員、シェイエス。元は聖職者階級の議員さ。

__ほ? 聖職者?じゃあ、第一身分ではないの?

ジュリエット
ジュリエット
シェイエスは「第三身分」出身の聖職者。徴税人の父親のもとに生まれたけど、とても優秀で聖職者になったの。

そして政治家としても活躍した人。シェイエスはいわば、「第三身分に生まれながら上流階級の世界に生きた人」。

出自と異なる身分を生きたからこそ、第三身分に深い理解ができたのかもしれないね。

スザンヌ
スザンヌ
彼はフランス革命の起こる1789年、まさにその年の1月に「第三身分とは何か」というタイトルの本を発刊していたの。

この本は「フランスにおける第三身分こそが、国民全体の代表に値する存在である」と書き出しから始まり、平民に主権を戻せ、と説いた本なの。

__え?そんななんだかすごそうな人がすでに「第三身分」に入ってたの・・?「第三身分」めっちゃ胸熱じゃない?

オリヴィア
オリヴィア
ついでに「第三身分」には貴族の名家出身で「第二身分」のミラボーのおっさんもすでにいたんだ。ミラボーのおやじは「第二身分」と「第三身分」の両方から議員に当確して、自ら「第三身分」側になることを選択したよ。

このおじさんは呑兵衛でだらしない貴族だったんだけど、民衆が大好き。民衆からも「変な貴族のおっさん」的な人で、ともに酒を酌み交わし、語り合う距離だった。一見「変なおじさん」なんだけど、かなりのインテリで身分制度の限界、次の新しい時代が来ることを先読みしていた人物なんだ。

ジュリエット
ジュリエット
ある意味酔拳の使い手みたいなおっさんなのよね。貴族と民衆という超えられないような壁をスイスイと行き来して、適格に時流を読んでいたの。でも、かなり不摂生で借金だらけだったみたい。
ミラボーのおっさん(肖像画はちゃんとしてる)

※ミラボーについてくわしくは↓こちら↓

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スザンヌ
スザンヌ
だから「第一身分、第二身分から、第三身分の国民議会に入りたい人―!」っていう強気発言ができたんだろうね。

さすがにこういう人たちなしに「こっち来ませんかー?」って言えないよね。「誰が行くか」って言われちゃうもんね。
でもシェイエスやミラボーがいれば、「は?もう居てますけど?」って言えるもんね。

ジュリエット
ジュリエット
信頼感あるよね。すでに頼もしい味方を得ていたんだね。


やさしく細かく知る “フランス革命と身分”

__戦いの始まる前に、身分の境界線の超えているような人がすでにいた、と。

オリヴィア
オリヴィア
そうだね。この頃の身分制度は縛りの堅い、厳しいものだったけれどやっぱり100%ゴリゴリに縛りきれないところもあったのさ。
ジュリエット
ジュリエット
ミラボーみたいに、名家に生まれて教養もありながら貴族的な生活を嫌い、民衆と酒場で飲み明かすような人柄で、第三身分に合流していった人もいれば、貴族でもお金に困ってしまって仕方なく平民になっていった人も実際にはいたんだよ。
スザンヌ
スザンヌ
逆に、平民でも商業で富を得たり、教養を身に着けて力を蓄えていった人たちもいた。
新しい時代の幕開けに生まれた、この新しい身分の人たちは、貴族でもない、でもまったくの平民でもない。彼らは「ブルジョワジー」と呼ばれ、革命の中心勢力になっていくよ。
ジュリエット
ジュリエット
ここらへんから、ロベスピエール、ダントン、デムーランといった名前が挙がってくる。あ!教科書で見た!っていう人たちね。彼らが「ブルジョワジー」の中でも、中心的な人たちだよ。

ついに支配の鎖を断ち切って武器を取る第三身分

 

__なんだか「第三身分」いろいろ熱くないですか?

オリヴィア
オリヴィア
そう。革命の勃発は「バスティーユの襲撃」から、とみなされているけれど、実際にはその前段階でじわじわと、変化の芽吹きは生まれていた。

まるでパズルのピースがどこからともなく現れて、ひとつひとつ、つながって絵ができあがっていくように。
でも、その絵ができあがるのは、まだだいぶ先。

自由、平等、博愛という美しい絵が出来上がるまでには、何度も焼かれ、切り裂かれ、多くの血を流しさなければならないことになる。

スザンヌ
スザンヌ
「国民議会」はまさにその戦いの「前哨戦」。勢力の強さを見せ始めた「第三身分」に対して王侯貴族は大紛糾。
ここで出てくるのがルイ16世の弟、アルトワ伯。「第三身分」を会場から締め出す、という暴挙に出るよ。

アルトワ伯について詳しくは↓こちら↓

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__アルトワ伯、なかなかのヒール役ですね。・・「三部会」はどうなってしまったの?

オリヴィア
オリヴィア
締め出された「第三身分」の議員たちは、すぐ近くにあった球戯場に集まり、さらに団結していくんだ。これまでのように身分によって不公平なことが通るのではなく、公平な世の中になるべく、新しい国家のルールを・・「憲法」の制定を求めたんだ。そして憲法が制定されるまで、どんなことがあっても私たちは解散しない、宣言するよ。
スザンヌ
スザンヌ
これが有名な「球戯場の誓い」この時になると貴族や聖職者で自主的に合流し始めた者もどんどん増え、宣言の際には歓声が上がったという。。
「球戯場の誓い」真ん中にいるのがデムーランのお兄さんよ。

 

__じゃあ、これで円満解決?

オリヴィア
オリヴィア
…とはならない。反対派の「第一身分」「第二身分」もまだまだいたからね。でも対立の激化を恐れたルイ16世は、なんとか反対派の人も説得して、結局全員を「国民議会」に合流させたんだ。

__ルイ16世めっちゃいい人じゃないですか?

ジュリエット
ジュリエット
ルイ16世は民衆から支持のあった王様だったよ。彼自身も、民衆思いだった。

そして、国王の承認も得、「第一身分」「第二身分」「第三身分」の議員全員がそろった「国民議会」は名を新たに「憲法制定国民議会」として、みんなで憲法の制定に取り掛かっていくよ。

民衆と王侯貴族 身分の壁は超えられるのか?

__ついに平民発の議会が王様の公認へ!なんだかいい感じじゃない?「身分」の壁は超えられるのかな?

スザンヌ
スザンヌ

いい感じ、ここだけ見ればね・・・。これは過去の歴史だけに限ったことじゃないけれど、何か強い一つの勢力が出てくるときには、必ずと言っていいほど、その反対勢力の力も増す・・・それを忘れてはいけないのさ。

__え、、なんか怖い・・。

ジュリエット
ジュリエット
平民中心の議会ができて、憲法を作る・・ですって?
こんなこと・・スーパーセレブの天よりも高きプライドが許すと思って?
オリヴィア
オリヴィア
納得のいかない王族、貴族たちは国王に依願し、治安の保持を理由に各所に軍隊を配備する。
ちょっとね、最近街がざわついてるんで、強面のお兄さんたちについてもらいますよ、てね・・。

__王侯貴族の中で、民衆に理解を示し始めるものと、そうでないものに分かれはじめた・・ってことでOK?

スザンヌ
スザンヌ
そうだね。そして結果的に、一方では「国民議会」を承認し、貴族も聖職者も促して憲法を作るように、と話をまとめていたのに、一方では反対派の王侯貴族たちに押されて街に軍隊を置いていたんだよ。

彼のやさしさが仇になったのか、どっちつかずになっちゃてる。王様が貴族と民衆に押されちゃってる感。もうどっちも止められない

オリヴィア
オリヴィア
そしてそんな中、とーーーーんでもなことが起こる。
ネッケルという財務長官をクビにしてしまうこれが民衆にとって、とんでもない裏切りとなって、大変なことになるのさ。
優しそうなネッケルさん。

__ネッケルさんて誰?どんな人なの?どうして裏切りになるの?

スザンヌ
スザンヌ
スイス出身の銀行家で、「第三身分」出身だよ。ブルジョワでもあった彼は、その出自から民衆への理解もあり、民衆からの支持も受けていた人だったの。

浪費続きで赤字財政のブルボン王家はド派手な生活に似合わずお財布はカッツカツ。どんな財政政策もうまくいかず、ネッケルは前任の人から引き継ぐと、ついに、革新的な政策に乗り出す・・・!

ジュリエット
ジュリエット

「節約せい」と。

__それはどれだけすごい政策だったのでしょうか。

オリヴィア
オリヴィア
使いすぎてるんだから使いすぎるな、って言われただけです。
…すると、アントワネットをはじめ、ヴェルサイユの貴族たちはこの政策に鋭く反発。
スザンヌ
スザンヌ

「いやです」と。

ジュリエット
ジュリエット
そこで、アントワネットはじめ貴族たちの「天よりも高きプライド」がついに火柱と化すのです。

外では勝手に議会を作った挙句に国王に承認させて憲法を作る・・・だと?
あげくこのアテクシたちに節約・・・だと?
ネッケル、そういやあんたも「第三身分」出身ね、これだから平民ってのは・・w

・・・と強烈に圧を増した彼らに、ルイ16世はまたもや押されてしまいます。
ネッケルを罷免(クビ)にしてしまったのです。

__え・・?これ、「節約などまっぴら」っていうこと?そんで「第三身分」もまた、なんだか差別してるような・・。

オリヴィア
オリヴィア
民衆は裏切られた、と思うよね。
新しい国のルールを作っていこう、そして王宮ではネッケルがきっとうまくやってくれる。そう心躍らせていた、その矢先だったからね。
スザンヌ
スザンヌ
そもそもの問題の根本って、お金と身分のことだもんね。しかも、この2つはくっついている。高い身分の人ほど、権利も多く、富も多く持っていられる。だから一緒に解決しないと意味がないんだよね。

__せっかくいい流れになっていたのに・・事態はどうなってしまうの?

オリヴィア
オリヴィア
裏切りともとれるネッケルのクビに、各地で暴動が起こってしまう。

国民議会での紛糾後、すでに各地に王宮の軍は配備されていたよね。
軍の内訳はスイス人連隊、ドイツ人連隊、フランス衛兵隊で、その数約2万。結構な数だよね。

スザンヌ
スザンヌ
そして各地での暴動、そして王家への不信感が募っていく。王宮軍と民衆がにらみ合う光景が溢れ、街に不穏な空気が満たされていくんだ。そしてそれがついに爆発する時がやってくる。バスティーユの襲撃へとつながっていくよ。

__そうか。睨みを利かすような軍を配備しろ!って反対派の王侯貴族が要請してたんだもんね。おそらく、反対派の王侯貴族は新しい民衆の勢いなどつぶす気満々だったってことなのかな・・。

オリヴィア
オリヴィア
しかーし!民衆だってばかじゃない!もう貴族の下で搾取されているだけの労働者ではないのさ。
民衆の中から生まれたエリート集団、ブルジョワジーたちは粛々とその動きを高めていた。

バスティーユの前に、いざ、行こうではないか。パレ・ロワイヤルへ・・!。

・・・次回、華麗なる民衆の変貌!舞台はパレ・ロワイヤルへ・・!!

これがパレ・ロワイヤルよ・・・!
やさしく細かく知る “フランス革命と「身分」”②民衆から革命家へ 三部会の物別れから徐々に不穏な空気が立ち込めてくると、ついにこれまで支配されていただけの身分だった平民たちから革命への狼煙があが...
 

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