じっくり知る/読む

もっと知りたい!ヴェルサイユの宮廷人~第三身分の人々編①~ 

【スポンサーリンク】

ヴェルサイユ宮殿に出入りしていたのは、身分の高い人々だけではありません。第三身分(一般市民)でも特殊な才能や職業を持ち、王侯貴族たちから寵愛を受けた者や、御用達の指名を受けた者たちが出入りしていました。

彼らは時にルイ16世やアントワネットと親交を持ち、身分を越えて交流した者もありました。一体どんな職業の人たちだったのでしょう。

ヴェルサイユの人々

ローズ・ベルタン(ドレスデザイナー)

第三身分(平民)でありながら、デザインのセンスとおしゃべり上手な人柄で貴婦人の人気を得て、その後アントワネットに気に入られ宮廷御用達のデザイナーとなる。アントワネットから「モード大臣」と呼ばれ絶大な信頼を得ていた。

ヴェルサイユではアントワネットの引き立てによって平民らしからぬ貴族のような扱いを受けたこともあったという。ベルタンのドレスはアントワネットをファッションリーダー的存在に押し上げ、アントワネットはベルタンのドレスのアイコンとなった。

革命勃発後、アントワネットが財産を失った後もベルタンとの親交は続き、少額で喪服を作っていた記録が残っている。アントワネットとは顧客というよりよき友人として接していたように思われる。

ローズ・ベルタンの出てくる作品

ミュージカル「マリー・アントワネットでは、前半シーンでベルタンのドレスを再現した衣装がたくさん登場し、彼女の店「ル・グラン・モゴル」のシーンも!物語の演出では「ル・グラン・モゴル」はストーリーの要所として脚色されています。

↓ ベルタンの伝記はこちら! ↓

ローズ・ベルタン

ミシェル・サポリ/北浦春香 白水社 2012年02月
売り上げランキング :

by ヨメレバ

伝記やルポルタージュでは演劇と違い脚色されていないベルタンが読めます。

筆者は18世紀の服飾史を専門とする歴史家のミシェル・サポリ。ヴェルサイユに関する評価を高めた作家に与えられる「ジャン・デ・ヴィーニュ=ルージュ賞」を受賞した大作です。

ジュリエット
ジュリエット
オートクチュールの祖ですよ
スザンヌ
スザンヌ
生涯独身で仕事に邁進して成功したところとか、ココ・シャネルとかぶるところもあるのよね…

 

レオナール(髪結い師)

イタリア人。アントワネットが王妃になった頃から流行り出す盛り髪「プーフ」を一大ブームにした髪結い師。うず高く盛り上げ、真珠や羽根などの装飾を施した流行はやがてさらに加速、船を乗せたり髪の上に庭を作るなど、奇想天外なヘアスタイルへと発展し、大流行した。

ローズ・ベルタンと共にアントワネットをファッションリーダーに押し上げた人物であり、ルイ16世、デュ・バリー夫人などヴェルサイユの中心人物とは良好な関係を築き、寵愛を得ながら地位を確固たるものにしていったという。

革命が勃発すると国王夫妻を見捨てることなく王党派として活動した。

レオナールの出てくる作品

ベルタンと共にミュージカル「マリー・アントワネットにコミカルな役柄で登場。首飾り事件でアントワネットの「すり替え」を行う際にちょっと手を貸す設定に脚色されています。※実際はなんの関係もしていません。あしからず。

↓ レオナールの伝記はこちら! ↓

マリー・アントワネットの髪結い

ウィル・バショア/阿部 寿美代 原書房 2017年02月23日
売り上げランキング :

by ヨメレバ

筆者は大学教授のウィル・バショア。1838年に出版されたレオナールの伝記の真偽を精査しながら、同時代の宮廷人の書簡などを参考に緻密に考察した作品です。筆者は2013年にヴァレンヌ逃亡におけるレオナールの政治的な役割について学会で発表しています。

ジュリエット
ジュリエット
2013年て結構最近じゃない!?
オリヴィア
オリヴィア
2010年代以降に新たに書かれたヴェルサイユ関連の伝記って結構あるのよ。ロザリーの伝記もフランスで2010年に発刊されたの!
スザンヌ
スザンヌ
資料の再精査を行ったりして、より細かい内容で書かれてたりするから見逃せないね~!

 

ヴィジェ・ルブラン(宮廷画家)

父が宮廷画家であったことで早くから商業画家として経験を積む。当時珍しい女流画家であった。

優美な人体描写と柔らかい色彩でヴェルサイユの貴婦人たちを虜にし、デュ・バリー夫人、ポリニャック夫人をはじめ多くの肖像画を手掛けた。中でもアントワネットには特に気に入られ、「お抱え画家」となる。アントワネットは幼少期の肖像画も多く残っているが、特にご指名の画家はいなかった。しかしルブランに出会うとたちまち気に入り、さらに肖像画への思い入れも強めたという。

ローズ・ベルタンと並び、アントワネットの寵愛を受けて成功した女性の1人。第三身分(平民)でありながら宮廷人と関わりが深く、アントワネットの人柄や革命に関しても証言を残している。

ヴィジェ=ルブランの出てくる作品

ルブランはあまり舞台作品には登場しませんが、彼女の作品は日本にもしばしばやってくるので美術館情報を要チェック!

↓ ヴィジェ・ルブランの伝記はこちら!

マリー・アントワネットの宮廷画家

石井美樹子 河出書房新社 2011年02月
売り上げランキング :

by ヨメレバ

こちらは海外の翻訳本ではなく中世ヨーロッパや宮廷に詳しい日本の大学教授、石井美樹子氏によるもの。
パレットと絵筆を持っているルブラン本人の自画像が表紙です。肖像画を通して多くの宮廷人と交流したルブランの伝記からリアルな当時の様子がうかがえます。

スザンヌ
スザンヌ
同時代に生きて近い場所で仕事してた人たちがみんな伝記になってるってすごいね
ジュリエット
ジュリエット
仲間内、知り合い同志みんな後世に名を刻んでますね。すごい時代だ。。

 

こちらもおすすめ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA